リウマチ看護のポイントとは?

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看護のポイント

看護するにあたり、考慮すべき重要なポイントをまとめています。リウマチ看護に興味のある人は必ず目を通しておいてください。

初期症状をよく確認する

リウマチは早期に発見し、なるべく早く治療をスタートさせることが大切です。しかし、関節に違和感を覚えていても「指を使いすぎていたかもしれない」と思いこみ、初期症状を見逃してリウマチであることに気付かないケースもあります。
リウマチには「起床後に手がこわばっている」「腕が伸びない」「階段の上り下りが困難だ」「関節が腫れている」「関節を押すと痛い」などの症状あります。患者さんが手のしびれや着替えが困難になっているなどを訴えてくるようなら、リウマチである可能性が高いです。すぐに医師に相談するように促してください。

情報の収集と共有が大切

リウマチの治療はほとんどが薬物療法です。しかし、腫れや痛みを抑え、骨の破壊を防ぎ、関節を動かしやすくする効果が期待できる免疫抑制剤は、胎児の発育に影響を与えてしまうため、妊娠中の患者さんには使用できません。患者さんの中には妊娠中の人や妊娠を希望する人もいるので、まずは患者さん1人ひとりの状況を把握し、現場のスタッフ間で共有しておきましょう。体制を整えておくとスムーズに治療を進められます。
また、薬剤の中には生物を利用して人工的に作られたタンパク質からなる生物学的製剤もあります。遺伝子工学の技術を用いて作られ、リウマチ治療の飛躍的な進歩につながると考えられていますが、感染症やアナフィラキシーを引き起こすなどの副作用もあります。感染症に罹患したことがある患者さんや肺疾患の患者さんには副作用の少ない薬剤を使用するように決められています。間違って投与しないように現場全体で情報を収集し、共有しておきましょう。

コミュニケーションのサポート

リウマチの治療は、「症状をコントロール」→「関節破壊の進行を抑制して身体の機能障害を予防」→「QOL(生活の質)を向上させて社会活動を目指す」といったように段階を踏んで行います。検査のデータや医師の評価、患者さんの自己評価などから各ステージの目標を達成できているかどうかを判断しますが、医師と患者さんのコミュニケーションが不足していたら適切な判断ができません。スムーズにコミュニケーションが取れるように看護師がサポートします。

チーム医療の連携を促す

リウマチの治療は薬物療法や手術に加えて、地道なリハビリを続けることも大切です。リハビリを主導する作業療法士に適切に引き継げるように調整したり、サポートしたりします。

メンタル面のサポート

リウマチになったことで悩んだり、自分の人生設計に不安を感じたりしている患者さんもいます。そのような患者さんの気持ちに寄り添い、落ち着いて治療に向き合えるようにサポートします。

これからリウマチ科で働きたい